家族への物盗られ妄想がひどくなり、やむ無く施設入居を決断

地域包括支援センターからのご紹介。
お母様の施設探しをしたいと長男様ご夫婦が鳩のつえへご相談にいらっしゃいました。

15年前に夫がご逝去してから富士市内にて独居で生活を送っていました。
認知症の進行があり、ご家族やご近所の方への物盗られ妄想、夜中に不安になり病院に行ってしまうこと、警察に連絡をしてしまうなどがあり、1人での在宅生活が困難となりました。

お母様自身のお気持ちを大事に思い、自宅で介護をしてあげたいという思いから、一旦は同居して在宅介護を行ってみたものの、家族への物盗られ妄想が強く関係性が悪くなる一方。在宅介護は上手く行かず、止むを得ず施設入居で進めることを決断しました。
いざ施設探しを行おうとしたが、長男様ご夫婦は市外在住の為、富士市内の老人ホームのことが分からず困ってのご相談でした。

ご家族のご希望は、
・デイサービスが嫌いな為、日中デイで過ごすような施設は好まない
・フロアごとに見守りがある施設
・毎月の料金負担は全込み18万円程に収めたい
・キーパーソンが遠方に住んでいる為、通いやすいこと
・周りに迷惑を掛けてしまっている為、待機せずに早めに入居が可能な施設
というのがご希望条件でした。

グループホームの空室がなかった為、
介護付き有料老人ホームを1件、住宅型有料老人ホームを2件、見学を行うことに。

長男様ご夫婦は共働きで日々お忙しい中3件見学を実施。
入居するお母様の意見も大事にしたいという思いから、先日見学を行った3件の施設から1番合う施設を1件絞り込み。
お母様自身に施設見学をしていただきました。
その結果、富士市内の住宅型有料老人ホームを気に入っていただき、そちらで入居を進めることに至りました。

ご本人様に納得して入居していただくというのが最も理想的なことです。
多くの方が最後の最後まで入居には納得しません。
ご家族としても自分の父親や母親に老人ホームへの入居を突き付けるというのはとても酷なことです。
しかし、今回はご家族がお母様と親身に向き合っていただいたことで納得して入居していただくという形を取ることができました。
入居までの期間も長男様ご夫婦にはスピーディーに動いていただいたことで、入居をスムーズに進めることができました。
入居から暫く時間が経ち、認知症の進行はあるものの元気に生活をされていると伺っております。

ご相談いただき誠にありがとうございました。
今後も陰ながらご本人様・ご家族様をサポートしていきます。

相談員 土方和樹

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