認知症による幻覚・幻聴・暴言。施設からの「施設に来てくれればこちらで上手に対応します」この言葉に救われた

富士市の居宅介護支援事業所のケアマネジャーからのご依頼。
81歳のお母様の施設探しをしたいと長女様が鳩のつえへご相談にいらっしゃいました。

これまで長女様と同敷地内の別棟で生活をしていました。
認知症の進行があり、1人で自宅にいると長女様の許可なしに遠方である故郷までタクシーを呼んで出掛けてしまうことや、幻覚があり自宅に知らない人が3人いると夜中にシートを敷いて外で寝ていることなどがあった。
長女様への暴言や攻撃性があり何を言っても聞いてくれない状況で、長女様も大変頭を抱えていました。

訪問介護を週3日利用。
長女様は就労しており夜まで不在にすることが多く、日中独居となる。
これまで親族やケアマネジャーなどのサポートがあり、何とか在宅生活を送ってきたが、長女様の不在時に何度注意してもタクシーで出掛けようとする。何を言っても聞かず、お互いの関係性の為にも良くない為、限界を感じ施設入居を検討することとなりました。

年金が低額の為、金額を重視したいというのがご希望。
市内に限らず、エリアを広げて構わないので年金内で収まる施設で探したい。
その結果、市外の住宅型有料老人ホームへ入居を決めました。

入居をする決め手となったのは、
金額面だけでなく、長女様が一番頭を抱えていた入居する上でのお母様の説得の部分です。
自宅ではみれないため施設入居してもらいたいと素直に伝えても、拒否が強く納得せず怒り出してしまうことが明らかでした。
見学時に施設の相談員に確認をしたところ、どんな理由でも構わないので当日施設まで連れてきてくれれば、あとはこちらで上手に対応しますよという一言であった。
その言葉に長女様も大変救われていました。

施設入居をする上で、ご家族が最も頭を抱えるのが入居をするご本人様の説得です。
受け入れ施設により考え方や対応は異なります。

またお母様が在宅生活の際にもよくやっていた草むしりなどお母様が出来ることは尊重して仕事を与えていただけることも決め手となりました。

入居当日、お母様の拒否は強く、長女様に手を上げることもあったが、親族の方の協力もあり、住宅型有料老人ホームへ無事入居することが出来ました。
入居後も帰宅願望はあるものの拒否はなく落ち着いて生活をされているようです。

親族やケアマネジャーのご協力はあったものの、毎日仕事でお忙しい中、認知症のお母様と向き合い介護を行い、入居に向けご尽力いただいたことで無事入居することが出来ました。
今後も陰ながらご本人様・ご家族をサポートしていきます。誠にありがとうございました。

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