老健の相談員に、老健を出て次の施設を検討する方がいるので一度会いにきてくださいとご依頼を受けたのが1年半前。

歩行器を利用されていましたが、９０代半ばでもとてもしっかりされていて、施設を探す条件も

・自由に外出をしたい。
・買い物に一緒に同行してほしい
・お風呂は個浴が良い。大浴場は好まない。
・個室を希望
・在宅の時に通っていたデイサービスに行きたい
・お部屋でお湯を沸かしたりしたい
・かかりつけの外部の病院に通院したい

と、しっかりご自身の考えを伝えられました。

コロナ禍でもありましたし、外出や買い物付き添いなど、ほとんどの施設では対応出来ないとの回答。
在宅の時に通っていたデイに行きたいとなると、デイのお迎えが可能なエリアでの施設探しにもなり、ご提案先はかなり限られました。

ご家族はお仕事で多忙な方でしたので、パンフレットを郵送しお電話でのやり取りを希望されました。

ご家族のお話を伺っていくと

・買い物は危ないし出て行かせたくない
・金銭的なこともあり、元気になれば家での生活を希望。
・３ヶ月から半年の施設利用で検討したい

なかなか、ご本人とご家族の希望を合わせての施設提案は難しい状況に。

何度かお電話でやりとりした後、数カ所施設を見学されましたが、その時は在宅に戻ることを選択されました。

一年半後、再度ご家族より連絡がありました。

あの後、家に帰ったが体調を崩してまた入院。今は前いた老健に戻り、特養を希望していたが、なかなか入れそうにない。今回は具体的に施設探しに動きたいと。

一度施設見学もされていたため、アンケート④の理由を一番に施設を選ばれました。

希望を全て叶えられる施設を選ぶことは難しいということ、またその時のご本人の様子で選ぶ施設も変わってくるということ、施設入居もタイミングも大事だということ、色々ご理解いただいて、施設入居につながったケースだったかと思います。

相談員　土屋綾子