知人同士で同居してきたものの、一人が認知症進行。在宅介護が限界に

100人いれば100通りのご相談があるように、今回のご相談は知人同士で同居して生活を共にしてきたが、認知症が進行してきた為、老老介護に不安を感じてきているというもの。

仮に、介護をしている方をA子さまと、認知症で介護を受けている方をB子さまとしましょう。

紹介元のケアマネジャー同席のもと、A子さまとお会いしました。
とても穏やかで上品な方で、一緒に住んできた知人をすぐに施設に入居というのも気が引けるが、自分も同じくらいの歳なのでこれから先が心配とのこと。

B子さまが施設入居を検討するにあたり問題点が3つ
①年金額が少なく、預貯金がない
②兄弟が1人いるが、疎遠
③これから先、知人の関わりは難しく、身元引受人がいない

施設入居をするにあたり保証人(身元引受人)がないと受け入れは難しいのが一般的。県外に住む兄弟になんとか協力を仰げないかお願いしましたが「関わりを持つことは難しい」とのお返事でした。

ケアマネジャーや、地域包括支援センターの方にもご協力をお願いして、後見人制度を利用することも検討していくことに。

①の問題点に対しては、同じく周りのご支援も得ながら生活保護の申請を進めて行く方向となりました。

A子さまとB子さまをお連れして施設を3箇所見学していきました。
B子さまは、施設入居を望んでいないので見学時も気分が沈みがちなご様子。そんなB子さまをみてA子さまも、もう少し家で頑張れるかなと心揺れているご様子。

施設の空きもなく、入居条件としても厳しかった為、ご相談をうけてから半年以上待機となり、そうする間に始めはまだ同居していけるかなと言っていたA子さまも、目が離せなくなってきたB子さまの介護に疲れて、なるべく早くお願いしたいと何度かお申し出がありました。

ご相談を受けて10ヶ月後にようやくご入居されました。アンケートコメント③は施設の社長様のお人柄が決め手となったということですね。

A子さまの当初の希望通り、面会にいけるエリアでご入居が出来たので、アンケート⑤の回答にあるように、ご本人の楽しそうに過ごせているご様子をみられてほっと一安心されたようでした。

相談員 土屋綾子

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